校長室日記

2018年12月の記事一覧

2学期終業式

2学期が終わりました。今学期も多方面にわたり教育活動にご支援ご協力いただいたことに感謝いたします。
この冬休みは、平成最後の年末を、そして平成としては最後のお正月を迎えることになります。生徒は、平成に生まれ、平成の時代を過ごしてきました。新しい時を迎えるこの機会に一度立ち止まって振り返ってみるのもよいかと思います。

終業式では、次のような話をしました。要点を記載します。
〇2学期の行事を振り返りました。
体育祭。文化祭。ロングビュー訪問。劇団四季のライオンキング。1年生の就労体験。生徒会役員選挙。3年生は進路活動。・・・・
特にアメリカの訪問で感じたことは、向こうの人たちは地域の方も含めて学校に誇りをもっていること、そして自分に自信を持っていることです。それは勉強ができるとかいうことではなく、自分の存在を意味のあるものと認め、失敗してもいいから挑戦しようとする姿勢があることです。自分に自信を持てるというのは、テストの点数が良いとか運動神経がいいとかそういうことではありません。何かができないということが恥ずかしいのではなくて、自己を見つめなおし、自己を受け入れた上でちょっとでもいいから成長しようと努力すること、チャレンジすることが大切だと思います。
〇成績関係。2学期皆勤者、合計127名、全体の1/4です。特に1年4組は30日間クラス一人も欠席なしということで表彰させてもらいました。精勤賞を合わせると1年生は全体の約半分が精勤皆勤でした。素晴らしいことです。成績優良者は、合計162名、全体の1/3です。よく頑張りました。心配なのは、合計155名の欠点保有者です。学校に来ていますか?授業中に雑談していませんでしたか?提出物は期限に出しましたか?考え方を改め、授業の受け方から見直しなさい。進級や卒業ができなくなって気がついても遅いです。学校や社会をなめていると必ず痛い目に遭います。「あれをやっておけば良かった」ではなく「あれをやっておいて良かった」と思えるようにしなさい。
〇「ホモデウス」を読んで印象に残った点。
・私たち人間とロボットの違いについてです。人間の心の流れを構成するのは、感覚と欲望。ロボットやコンピュータに意識がないのは、どちらも無数の能力を持つにもかかわらず何も感じないし、何も渇望しないからである。
・人間と他の動物との違いについて。人間が発達したのは、「協力」できることによる。動物の協力は、直接の関係に基づいている。無数の見知らぬ相手と柔軟な形で協力できるのは人間だけである。
・20年前日本人旅行者はいつも写真を撮っていて笑いものであった。他の国の人は誰も写真なんか撮らなかったといいます。また、昔は自分しか読まない日記を書いていたが、誰も読まないものを書いて何になるというのか?おそらく現代の君たちには意味がないと思うのでしょう。今は、何か経験したら記録しよう、写真に残そう、インターネットにアップロードしよう、そしてシェアしよう。こうして、フェイスブックやグーグルなどの企業が発達しました。つまり経験することに価値があるのではなくその経験をデータに変え、共有することに意味があるというのです。
こうして人間はデータの流れと一体化したがる。データの流れフローの一部になれば自分よりはるかに大きいものの一部になるから。
今までの経験は私たちの中に起こっていて、その意味を自分自身のなかに見つけなくてはならなかった。今はデータ至上主義、経験は共有されなければ無価値で自分自身の中に意味を見出す必要がない。
個人のメール・ライン・検索した履歴などのデータにより個人の趣味でも性格でもデータとして残っている。人間がもののインターネットの一部分になりつつある。いろいろ運転手・医師・音楽家・法律家も意識を持たないプログラムに取り換えられたとき人間はどうなるのか?もののインターネットにより意識を持たないが高度な知能を持ったアルゴリズム(機械的処理)が、うまくいくと人間そのものがその構築者から小さな部品・チップに、さらには一つのデータとなってしまう。
こんな主張でした。
未来を生きる生徒にとって、人が人として生きるためにどうするか、真剣に考えなくてはいけないことだと思い、紹介しました。

皆様にとっても平成最後の年末・年始、健康で健やかな冬休みになることをお祈りいたします。

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