学校長あいさつ

  

   埼玉県立和光高等学校のホームページを御覧いただき、心から感謝申し上げます。和光市は埼玉県南部に位置し、室町時代、江戸と川越の中間地点として位置づけられ、川越街道はこのころから道として存在していたと推測されています。旧石器時代から中世までの複合遺跡と知られている午王山遺跡の近くに、和光高等学校は昭和47年に開校しました。本年創立49年目を迎え、学びなおしのチャンスを有効に活用しながら、協働する元気な集団を育てる学校です。県教委の指定を受け、本校は平成18年よりいち早く「就労体験」に取り組みました。生徒は、その経験を通じて、社会を構成する一員として自覚を高め、周囲の人や家族への感謝の気持ちを培うとともに、地域との交流を深めてまいりました。

 

 さて、ユニセフの2018年の統計によると、世界には、学校に通っていない5歳から17歳の子どもが3億人以上いると言われています。家の近くに学校がない、家が貧しく学用品を準備できないなど、物理的・経済的な理由で学校へ通えない場合もあれば、学校へ通えたとしても、適切な指導ができる教員がおらず、十分な質の教育を提供できていないため通学できない場合があります。さらには、国内外の紛争や戦争によって学校が破壊され、住む場所を追われ難民となってしまったため、学校に行くことよりも生きていくことのほうが優先せざるを得ない子どもたちも世界には大勢います。

 

 この地球の国々は今、気候変動や、貧困、食料の問題など、さまざまな課題が山積しています。こういった課題は「教育」を改善することで、解決が促進できる効果が期待されています。生徒の皆さんが、将来に出会うひとつひとつの困難も、教育の力で解決できる道が開けるかもしれません。「教育を受けられること」そのものがとても恵まれていることを、この日本に住む私たちは忘れがちです。教育を受けるせっかくの機会を得られた皆さんは、この機会を最大限に活用し、自分を磨き続け、将来への向かっていく力にしていきましょう。

 

 校歌に歌われる和光高校のそびえる「武蔵野の沃野」では、顔をあげれば大空が広がり、爽やかな風が身体を吹き抜け、荒川の流れが大地を潤すという牧歌的な情景が浮かび上がります。学校の主役である生徒は沢山の可能性を有する「伸び行く若樹」たちと言えるでしょう。いつの時代にもこの生徒たちを健やかに育てていこうという力強い決意が歌詞に込められているのです。本校では、教職員が一丸となって、時には厳しく、時には寄り添いながら、生徒一人ひとりの夢実現に向けて全力でサポートしています。和光高等学校での高校生活が、皆さんにとって人生の素晴らしい推進力となることをお約束します。

 

   

                                      令和2年4月     校長 原  浩 明